Sola Presents

■執筆者紹介


本木洋子(もとき・ようこ)
児童文学作家
30代は、民俗学で市史編纂の専門委員をしたり、各地の民話採訪に出歩いたりした。40代になって民俗学から足を洗い、児童文学作家に。40代後半、地球環境NGO活動に参加し、途上国で木を植える女になった。大人や子どもたちをつれて国外の植林活動に出かけ、その間ほとんど作品を書かなかった。文学より、1本でも木を植えることが大切だと思ったから……。その後、たくさんの子どもたちにメッセージを送るため文学にもどり、環境をテーマに絵本を出すようになった。
自分の足で歩いて、なによりも五感を磨いて感性豊かな人になることが大事だと考える。夏休みに、某市の中学生たちと「五感でつづる物語」のワークショップを始めて、3年目を迎える。どうもフィールド・ワークからは離れられない。




村中李衣(むらなか・りえ)
梅光学院大学教授・児童文学作家
故郷を離れて筑波の地に足を踏み入れるまで、じつにまじめで型どおりの文学少女だった。ところが大学2年の春、地域の子どもたちに自分たちのことばで物語をとどけるという文化活動を続けていた本木洋子氏と出会うことで、完全に枠からはみ出る。民俗学の調査に同行し、はじめての人、はじめての食べ物、はじめての祭り……はじめてづくしの世界に裸で飛びこむことが癖になり、それが今日のライフスタイルをつくった。大学で児童文学を講ずるかたわら、0歳から100歳まであらゆる人とあらゆる場所で絵本の読みあいを続ける。現在は、刑務所で受刑者の人たちと物語を介した更生のためのプログラムを実行中。


タカタカヲリ
イラストレーター・絵本作家
チラシの裏の落書きに始まり、ノートの余白に先生の似顔絵、教科書の隅っこにはパラパラ漫画。ヒマさえあれば何か描いていた子ども時代。そして、気が付けば絵を描くことを生業にして、四半世紀。
気の小さい私は、今だに真新しい白い紙を前にすると途方に暮れ、恐ろしさに胸が震えます。この美しい純白を、自分の筆で汚して良いのだろうか、この紙は、白いままの方が幸せなんじゃなかろうか?と。それでも絵を描くことがやめられないのは、月並みだけど、好きだからという一言に尽きるのでしょう。未だ出会ってない、果たして出会えるのかどうかわからない、自分の中の未知の世界。そんなものを探しつつ、まだまだ旅の途中です。